メディアM&A・譲渡準備
Webメディア売却の準備資料|収益・流入・権利のチェックシート
売却準備では、資料の量よりも「何を、どの期間、どの条件で引き継げるか」を説明できることが大切です。媒体名を伏せた初回相談から、候補先への詳細開示、運営移行まで、使う資料を分けて整理します。
最初に整理する6種類の資料
| 資料 | そろえる内容 | 照合する点 |
|---|---|---|
| 月次収益 | 広告、アフィリエイト、会費、制作受託別の売上と費用 | 売上管理表と入金明細の対象月・税込税抜・未収をそろえる |
| アクセス | 取得できる期間の月次推移と検索・SNS・直接流入の内訳 | PVとセッションを混同せず、計測条件の変更日を併記する |
| 主要コンテンツ | 上位記事・動画の流入、収益、公開日、更新担当 | 上位数件への集中と、更新に必要な時間・外注費を確認する |
| 権利・契約 | 記事、写真、動画、ロゴの契約と利用許諾 | 購入・発注の履歴だけで権利移転を判断せず、契約の範囲を確認する |
| 広告・会員 | 主要広告主、広告ネットワーク、会員契約の概要 | 契約主体の変更、承継、再審査、未消化広告の取扱いを確認する |
| 運営権限 | ドメイン、CMS、サーバー、解析、配信サービスの管理表 | 名義と実際の管理者、移管手続き、更新期限を分けて記録する |
収益とアクセスは同じ期間で照合する
可能なら直近12か月の月次推移を並べ、取得できる範囲で前年と比較します。運営期間が短い場合は、開設からのデータと集計開始日を示します。最高売上の月だけで評価せず、広告単価の変更、季節性、記事公開、検索流入の変動といった出来事をメモします。
売上から制作外注、編集、広告運用、サーバー、ツール等の継続費用を差し引き、代表者が無償で担っている業務も別欄に整理すると、引継ぎ後に必要な費用を説明しやすくなります。具体的な価値の見方は企業価値診断で確認できます。
匿名相談と詳細開示を分ける
| 段階 | 共有する情報の例 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 初回相談 | ジャンル、収益モデル、規模の範囲、希望時期 | 媒体名やURLを伏せても、組合せから特定されないか確認する |
| 候補先の検討 | 匿名概要、承継条件、概算の数値 | 候補先と共有範囲を確認し、再共有の扱いを決める |
| 秘密保持契約後 | 契約書、詳細数値、権限一覧等 | 候補先ごとに承認した資料のみ開示し、日時と相手を記録する |
アカウントはサービスごとに手続きを確認する
サイトを取得しても、広告や配信サービスのアカウントがそのまま移るとは限りません。AdSenseはアカウント所有権の譲渡を認めておらず、会社の合併等による支払先情報の更新とは区別されています。Googleの支払先情報・所有権に関する説明を確認し、取引の形に応じた手続きを事前に確認します。
GA4の閲覧・管理権限は、アカウントとプロパティで設定範囲が異なります。Googleのアクセス管理手順を参考に、まず確認に必要な範囲を決めてください。
記入シートで未確認事項を共有する
メディア資産・権限の引継ぎチェックシートをダウンロード(CSV)
記入用の整理シートです。パスワードや会員の個人情報は記入せず、資料の保管場所と確認状況を記録してください。
未確認の欄は空欄のまま相談できます。権利・契約の内容が不明なものは推測で「承継可」にせず、契約書やサービスの窓口で確認する項目として残します。
